まぐろと回遊

1.回遊とは?

回遊とは、環境変化や成長段階に応じて生息場所を移動する行動であり、海から河川へ、河川から海へ、又は、広範囲の海域で移動するなどあります。

2.回遊する魚種と回遊方法

回遊には、スズキやヒラメのように沿岸の浅場と深場を往復する種、ウナギ、アユ、サケ等のような、河川と海洋を往復する行動、広範囲の海域で回遊を行う海生生物は、クジラ、イルカ、マグロ、カツオ、カジキ、サバ、サンマ、イワシ等が挙げられます。

マグロの回遊目的

マグロは、1年の半分は餌を求め、後の半分は産卵のために広範囲の海を回遊します。ふ化したマグロは、成長するに従って、イワシやサバ、イカなど餌を追いかけて回遊し、また、クロマグロ産卵では、北緯30度より南、黒潮の東側に産卵域を持っています。南西諸島付近で5月~6月にかけて、6月～7月には本州南岸沖に、7月～8月には日本海で産卵が行われています。

4.マグロの回遊と睡眠

マグロやカツオは、止まると死んでしまうという話はよく聞くが、泳ぎ続けているマグロ等は、どのように休息しているのかというと、マグロやカツオは、自ら鰓蓋を動かすことが出来ず、止まると鰓の中に酸素を取り込めなくなり窒息してしまいます。鰓を自ら動かせる種は静止し、休息や睡眠が可能であるが、マグロ等は、右脳と左脳を交互に眠らせることができ、眠る際は泳ぐ速度を落としながら睡眠を取っているとされています。